ジスロマックの副作用による【下痢】いつまで続く?整腸剤は効く?

ジスロマックの副作用で下痢 薬品知識

下痢はジスロマックの主な副作用

ジスロマックの服用によって生じる主な副作用は、下痢や胃痛、吐き気などです。二千以上の例を対象とした臨床試験では、全体のおよそ13%に副作用が現れたといいます。発現率が3%を超えているのは、下痢及び軟便です。吐き気の発現率については、1%以下の数値となっています。全体で見ると副作用の発現率はさほど高くなく、症状も軽度であることが大半です。

こうした症状が現れる理由は、ジスロマックに配合されている成分アジスロマイシンの働きと関係しています。アジスロマイシンには胃腸運動を活発化させるモチリン様作用が備わっているのです。この作用によって、排泄を促す体内の活動が活発化し、これらの症状を引き起こされると考えられます。

下痢はいつまでつづく?

ジスロマックを服用して下痢等の症状が現れたとしても、通常は短期間でおさまります。いつまでも続くようなことはないため、それほど心配する必要はないでしょう。下痢の副作用が発現するタイミングは、服用してから2~3時間後であることが多いようです。

患者アンケートによるアジスロマイシン2g単回投与製剤服薬満足度調査報告より

副作用による腸内活動の活発化は、服用してから5時間以内に現れるのが一般的とされています。一時的に腸内運動が活発化しているだけですので、翌日以降にはおさまるでしょう。

腸内細菌に影響が出ると下痢が長引きます。

通常、ジスロマックの副作用によって生じる下痢は24時間以内におさまります。翌日以降も治らない場合、抗菌作用が腸内環境に影響を及ぼし、腸内細菌バランスが乱れているといったことが考えられるでしょう。

腸内環境は、善玉菌や悪玉菌といった細菌のバランスによって保たれています。抗菌作用によりこれらの細菌が殺菌されると、バランスが崩れ不調が生じることもあるのです。こうした症状は、ジスロマックだけでなく抗菌薬全般に見られます。むしろ抗菌薬の中では、ジスロマックは腸内細菌への影響が少ない薬です。

整腸剤で予防できる

下痢など腸内活動の活発化によって引き起こされる症状は、整腸剤の服用によって予防することが可能です。副作用の予防に効果的な整腸剤として、セレキノンとビオフェルミンRが挙げられます。

セレキノンは胃腸の調子を整える薬であり、過敏性腸症候群などに用いられています。小腸のせん動運動を抑える作用が備わっているため、下痢を予防することが可能です。

ビオフェルミンRは乳酸菌製剤であり、抗生物質による下痢の予防などに用いられています。腸内環境を整える効果を持っており、抗生物質に耐性を持っているのが特徴です。長引く下痢や腹痛といった症状の改善に、効果的とされています。

服用後すぐに起きる下痢を予防したい場合はセレキノン、症状がなかなかおさまらない場合はビオフェルミンRを服用する、といった形で使い分けると良いでしょう。

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